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正面からの画像
T型フォードのフロントサスペンションは横置きリーフスプリング(板ばね)を使ったリジッドアクスルです。
私は若いころ自動車の整備士をしてましたが、国産車のアクスルは縦置きのリーフスプリングが殆どで欧州車の横置タイプを見た事が有る程度でした。
スピンドルヨークの形状も国産車とアクスル側とスピンドル側が逆だったりして興味があります。また、アクスル前後左右のずれを抑える為にエンジン下部の一点とフロント・アクスル左右のシャックル下部をラジアスロットで繋ぐトラス構造になってます。
サスペンションのスプリングを当初は木で作るつもりでしたが、折角作るのだから出来るだけリアルにと掃除機のコード巻き取り用ゼンマイを板ばねとして使いました。
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後ろからの画像
リアサスペンションも横置きのリーフスプリングのリジッドアクスルですが、デファレンシャルのギャーボックスが当たらないように上側に湾曲した特異な構造でした。
トランスミッションとデフを繋ぐプロペラシャフトは、インナータイプで鋼管チューブの中に入っていてミッション側の根元とリア・アクスルのブレーキドラム(パーキングブレーキ)背面側を鋼管パイプ(ラジアスロット)で繋ぎアクスル前後左右のずれを防ぐトラス構造になってます。
尚、T型フォードの主ブレーキはトランスミッションの中にあり、外部収縮式のバンドブレーキです。また、トランスミッションは遊星歯車式で前進2段と後進1段で切り替えは、遊星歯車のリングギアをバンドブレーキで止める構造になっています。
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右前方からの画像
T型フォードのシャシーはエンジンやトランスミッション、ドライブシャフトと連帯構造になっていて、エンジンやトランスミッションが無いと前後アクスルの固定が出来ません。
そんな理由で、エンジン本体とトランスミッションを一体としてタイワンフウ(台湾楓)の一木から彫刻し、エキゾーストパイプやインレットパイプ等を取り付けました。
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左前方からの画像
初期のT型フォードにはセルモーターやダイナモが装備されていませんでしたが、シリーズの途中から装備され、ヘッドライトなどのランプ類が電球式となりました。
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右側から見たエンジン部分の画像
ラジエータを取り付けるとエンジン部分が見難くなるので、これらの画像を先に撮りました。
私達が知ってるエンジンはインレットマニホールド(吸気管)とキャブレーターが上側から、エキゾーストマニホールド(排気管)が下側ですがT型フォードでは上下が逆ですね。多分、これには事情が有った事だと思います。
冷却ファンはクランク軸のプーリと平ベルト(当時Vベルトが発明されてなかったようです)で繋ぎます。模型ではスターティングハンドルを回すとファンが回るようにする予定です。
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左側から見たエンジン部分の画像
この当時のエンジンにはウォータポンプが未だ付いていません。このため、エンジンとラジエータを自然循環させるためにラジエータが大きくて連結の管も太いのが特徴です。エンジン内の冷却水の温度が上がると対流により、シリンダーヘッド上部からラジエータへ、冷やされた冷却水がラジエータ下部からエンジンへ戻り循環します。 このため、シリンダーヘッドの形状がラジエータへ戻りやすいように前部に向かって勾配を付けるなど苦労の跡が窺えます。
先人たちの努力が有って現在の車へと進化発展していったのだと、模型の製作を通じて知ることが出来、とても勉強になりました。
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ほぼ形が出来上がって来た!1 (この項、2013年7月22日追記)
エンジンカバーやヘッドライトなどの細かな装備が未だですが、少しずつ形が出来上がって来たので中間報告として画像を掲載します。
外観をFord-1911 Model-T Torpedo-Roadsterとしました。
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ほぼ形が出来上がって来た!2 (この項、2013年7月22日追記)
この後磨きを掛け、木目が見える程度にオイルステインで淡く彩色し、亜麻仁油で仕上げる予定です。
暑さが厳しくて午前中だけの作業なので完成まで後しばらく掛かります。
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