CNCの自作とCNCで作る工作


WiFIコントロールの木製模型「ミゼットⅡ」の工作


はじめに
 暫く工作を休んでましたが、孫へのプレゼント用に車の模型を作ってみました。
この工作には、CAD・CAMによる設計とCNC加工及びWiFiユニットを使った電子回路の作成やプログラミングが必要です。

シャシーの製作
 今までにWiFiリモコンで2輪や3輪の模型は作ったが、4輪の自走模型は初めてです。4輪にはデファレンシャル(差動)ギアが
必要なのでNETで探したら、少し大きいがケース付きのギアユニットをAliExpressで見付け購入しました。
 シャシーの材料は5ミリ厚のアクリル板をCNC加工して部品を作り、ステアリングにはマイクロサーボSG90を使いました。
タイヤホイールに適当な大きさの市販品が無く、タイヤの幅が狭くなるがОリングを使い、ホイールはシナベニヤをCNC加工して
作り、ホイールと車軸にはベアリングを使って摩耗を防いでいます。



CAMソフトCut2Dで作成したCNC加工用シャシー設計図


上:シャシーを上から見たところ。電源バッテリーはニッケル水素充電池を4本使い、モーター電源には昇圧コンバーターで12Vに変換
して使っています。その右側はコントロール基板でWiFiモジュールESP8266-Wroom02を使いモーターやサーボモーターを制御してます。


上:シャシーを下から見たところ。ギアモーターの動力をカップリングを介してデファレンシャルギアに伝えます。


上:シャシーを横から見たところ。ボディとシャシーの結合は、前のアルミ板をボディに差し込み、後ろの長ナット2本に
荷台側からビス止めするだけで簡単に着脱が出来、電池の交換や点検がが容易に行えます。

コントロール基板の回路図


簡単な回路ですから小さなユニバーサル基板に組み込みました。ヘッドライトとWiFiコネクト・インジケーターは
ボディ側に取り付けてあるので、シャシー側に小さなソケット基板を配置して接続してます。

ボディの製作

シャシーが出来てからどんなボディを載せようかと思案しましたが、ユニークなデザインのダイハツのミゼットⅡを選びました。
主に3ミリ厚のシナベニヤをCNC加工して組み立てました。しかし、塗装するか木のぬくもりを残すかで迷いましたが結局、
エメラルドグリーンのスプレー塗装としました。また、窓には1ミリ厚のアクリル板を嵌め込みました。


CAMソフトCut2Dで作成したCNC加工用ボディ設計図


正面:ヘッドライトは白色LEDが点灯します。スペアタイヤも取り付けました。


左側面:電源スイッチはシャシーに取り付けてますが、ボディを乗せてもスイッチ操作が簡単に行えるようにしました。


右側面:サイドミラーの台やサイドマーカーランプの掘り込みも加工しました。


左後部:後部のコンビネーションランプやバックランプのレンズ類も埋め込み式です。


運転手のロボ君:目に青色LEDを使い、WiFiのコネクト・インジケーターとしました。
電源スイッチを入れるとLEDが点滅し、WiFiがコネクトすると点滅が点灯に変わります。


ボディの裏側:前面パネルは湾曲してるので、シナベニヤの裏側に5ミリ間隔の切り込みを入れて曲面を出しました。


塗装して完成したミゼットⅡ

WiFiコントローラーの製作

任天堂Wiiのヌンチャクコントローラーからジョイスティックユニットを取り出し、新たにCNC加工で作ったケースに
3.7Vリチウムイオン電池とWiFiモジュールESP8266-Wroom02を組み込み、小さなコントローラーを作りました。
ボタンスイッチの左側が警笛ブザー(プッシュ動作)、右側がヘッドライトのON-OFF(トグル動作)としました。
(尚、このWiFiコントローラーは汎用性があり、他のロボットなどにも便利に使っています)


 ケースには5ミリ厚のアクリル板をCNC加工したパーツを4枚重ねてますが、上下の2枚は接着して2分割として裏側からM2皿ビス
で止めています。電池の充電時はこのネジを外して電池を取り出しますが、結構電池が持つので頻繁に開閉する必要ありません。


WiFiコントローラーの回路図


ヌンチャク基板ユニットとESP8266WiFiユニットはI2C(IIC)にて通信してます。

動画もご覧下さい



超小型ネットワークカメラを搭載してみました。(2018.10.31)


編集後記

ラジコンのプラモデルが安く入手できる時代ですが敢えてWiFIユニットを使ったリモコンとしました。

ご要望があれば本体側及びコントローラー側のスケッチを公開したいと思います。
尚、今回はWiiヌンチャク応用の専用コントローラーとしましたが、スマホから操作することも出来ます。

この工作は、暫くCNC加工やプログラミングをしないと思い出すのに苦労するため、自身の老化防止対策のために行いました。


以上、皆様の参考になれば幸いです。

by Paradise


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