CNCの自作とCNCで作る工作



木製のマーブル・マシンを作ってみました。
(この項、2014年5月27日追記)


マーブル・マシンはYouTubeに内外の作品が多く出ていて、私も時間が有れば作りたかった作品でした。

先ずは動画をご覧ください。


 私の作品は5つのマシンを一つのトレイに組み、一つのハンドル操作で歯車やチェンを介して全ての
マシンが連動するようにし、ビー玉が走る走路も工夫してみました。               
各マシンの名称と動作

ホイールマシンとフリップフロップ


 ここがビー玉の出発点です。先ず、下部の玉溜りに戻って来たビー玉がホイールの外周に開けられた穴 
(合計16個の穴は斜め外向きに開けてある)に入り、ホイールの回転で上部出口に来ると自重で勝手に出て
来ます。ホイール穴あけ加工中の画像を参照                            
 出口には行き先を振り分けるフリップフロップを設け、チェンマシンとマーブルポンプへ交互に送ります。
ホイール穴あけ加工中


チェンマシン

チェン内側プレートを玉受け状にし、下部の玉溜りから掬い上げるようにしてます。ビー玉が最上部を過ぎ
ると玉受けから出て、ヘアピンカーブ・S字カーブの木製レールを通り、ジグザグマシンの出口と合流します。
マーブルポンプ

 Webで見かけるマーブルポンプはレバー式が殆どですが、私は少し手を加えてロータリー式に改良しました。
ポンプの動作は簡単で、入り口から入った玉がローターによって押し上げられるとストップレバーを押しのけて
上へ、ローターが通過するとスプリングの力でストップレバーが戻り、送り出しが完了します。       
ここでは、ビー玉の流れから二枚羽のローターを使いましたが、画像左下のように三枚羽も使えます。    
参考:手回し単体作品


5重ループとフリップフロップ

マーブルポンプから押し出されたビー玉は最上部から出ると5重ループを下った所でフリップフロップ
によってリフトアップマシンとジグザグ階段マシンへ交互に送られます。             
(赤矢印はリフトアップマシンへ:青矢印はジグザグ階段マシンへ)               
リフトアップマシン

 10組のカムとリフターを組み合わせたマシンです。隣り合うカムは180度に配置、最初のリフターは
一番短く、カムが上死点に来た時に次のリフターへビー玉を受け渡す構造です。          
参考:手回し単体作品


ジグザグ階段マシン

 階段状の斜板を2枚並べて片方をクランクで上下させることにより、ジグザグ状にビー玉が移動して登って
行くユニークな構造です。                                    
受け皿

 この受け皿が各マシンから戻って来るビー玉を集め、走路を通じてホイールマシンの玉溜りに戻します。
モータードライブについて
 今回はデモンストレーション用にモータードライブを追加して手回しと兼用にしました         
ステッピングモーターは動かすのに最小のトルクに設定してあり、子供の指がギアやチェンに挟まって 
もモーターが脱調して止まるので怪我をする事がありません。                    
 ステッピング・モーター駆動回路は手持ちのロジックICを使い2相励磁の回路を手配線で組みました。 
モーターは秋月電子の大陸製42ミリ・12Vユニポーラを使い、9Vを印加して400mAで動かしています。 
ステッピング・モーターと小さな箱に組み込んだ手組のドライバー基板


スッテッピングモータードライバー回路
今時ロジックICのデスクリート回路と笑われますが、約20年前に買ったICの有効利用です。


参考:スッテッピングモータードライバー回路(励磁モード&回転方向切り替え式)


前記の回路は必要最小限ですが、少しの回路変更で1相励磁と2相励磁の切り替え及び
カウンターをアップダウンカウンターに置き換えると回転方向の切り替えも出来ます。


塗装について

塗装はオイルスティンで淡く着色し、亜麻仁油でオイル仕上げしました。

工作について

チェンの部品をCNCで切り抜いたところ


 主な部品はCADで製図し、CNCフライスで切削加工しました。やはり、チェン等同じ部品を沢山作るのに
CNCフライスが威力を発揮しました。                               
以上、思いついたままに記しましたが、最後までご覧頂きまして有難うございます。

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