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1.はじめに
この章で取り上げるアンプは、これまでに説明してきた回路とは大きく異なります。
※ SW等で使われるダイオードは線形動作領域で使われるとみなす
図6−1 アンプとこれまで出てきた回路との比較
受動回路の設計の場合、シミュレーターでの設計が中心で(7割くらい)、ブレッド
ボードでの検証・調整等の比重は年々低くなってきています。しかし、アンプ等の能動
回路の場合には、非線形シミュレータの性能向上が進みましたが、ブレッドボードでの
検証・調整に未だかなりの比重があると思います。シミュレータ上で仕様を十分に満足
する回路が出来ても、実際に組み立ててみると予期しない様々な問題が出てきます。ア
ンプの場合には、発振回路になってしまうことが良くあります。(逆に発振回路の場合
に発振せずにただのアンプになってしまうことが良くあります)
「回路教室」では、アンプ,発振器などの能動回路については、特性を表す諸量の説
明に留めようと思います。「回路教室」と並行して連載を始める予定の「実験室」にお
いて、実際の回路を作りながらその特性・振る舞いを細かく見て行きたいと思います。
2.利得