
トップへ
目次
1.はじめに
2.スミスチャート
3.インピーダンス軌跡の動き
例として、25Ωの抵抗と10nHのインダクタが直列接続された回路(図4)を使
い、この回路に直列に素子を挿入した場合(図5)と、並列に素子を挿入した場合(図
6)の、その軌跡の動きを見てみましょう。
この回路の入力インピーダンスのスミスチャートでの表示を図7に、抵抗,インダク
タ,コンデンサをそれぞれ直列に挿入した場合の軌跡を図8〜図10に示します。
次にこの回路に、抵抗,インダクタ,コンデンサをそれぞれ並列に挿入した場合の軌
跡を図11〜図13に示します。
図15には、特性インピーダンス50Ωの伝送線路を接続した場合の軌跡を示します。
図7 スミスチャート表示
図8 直列に抵抗(25Ω,50Ω,75Ω)を挿入
等リアクタンス線上を移動します。
図9 直列にインダクタ(20nH)挿入
等レジスタンス線上を時計回りに移動します。
図10 直列にコンデンサ(3pF)挿入
等レジスタンス線上を反時計回りに移動します。
図12 並列に抵抗(50Ω)挿入
等サセプタンス線上を移動します。
図13 並列にインダクタ(10nH)挿入
等コンダクタンス線上を反時計回りに移動します。
図14 並列にコンデンサ(5pF)挿入
等コンダクタンス線上を時計回りに移動します。
図15 直列に伝送線路(50Ω,電気長:45°,90°at 1000MHz)を挿入
中心からの距離を一定のまま時計回りに移動します。
S11つまり反射特性を見ています。したがって、入射時&反射時の合わせて2回伝
送線路を通過することになるので、Marker:2の1000MHzでは電気長45°の伝送線路で
90°,電気長90°の伝送線路で180°位相が回転しています。
Marker:1の500MHzでは、挿入した伝送線路の電気長はそれぞれ22.5°,45°に
相当しますので、位相の回転はそれぞれ45°,90°になります。