トップへ 目次 1.こんな間違い見かけた事ありませんか 2.スミスチャートを使ってのマッチング 例によって25Ωの抵抗と10nHのインダクタが直列接続された回路を使います。 スミスチャートを使えば、マッチング回路を求めるという問題を、スミスチャート上の ある点をどのような経路で中心にもって行くかという幾何学的な問題に置き換えること が出来ます。 ということは・・・そうです、経路の取り方によって、無数のマッチング回路が存在 します。しかし、利用・実現可能な回路素子,スペース,周波数特性などによって、自 ずと回路構成が決まってきます。 それでは、例題回路の1GHzでのマッチングを2素子でとってみましょう。図2− 1に例題回路の入力インピーダンス特性を示します。マッチング回路には、直列と並列、 両方の素子を使いますので、イミタンスチャート上に表示しています。図2−1 イミタンスチャート表示 @並列コンデンサ+直列コンデンサによるマッチング 並列コンデンサで等コンダクタンス円上を移動させ、中心を通る等レジスタンス 円上にマーカー1を持ってきます。次に、直列コンデンサで等レジスタンス円上を 移動させて中心に持ってきます。( 青 → 赤 → 緑 )
図2−2 マッチング@ A直列コンデンサ+並列インダクタによるマッチング 直列コンデンサで等レジスタンス円上を移動させ、中心を通る等コンダクタンス 円上にマーカー1を持ってきます。次に、並列インダクタで等コンダクタンス円上 を移動させて中心に持ってきます。
図2−3 マッチングA B並列コンデンサ+直列インダクタによるマッチング 並列コンデンサで等コンダクタンス円上を移動させ、中心を通る等レジスタンス 円上にマーカー1を持ってきます。次に、直列インダクタで等レジスタンス円上を 移動させて中心に持ってきます。
図2−4 マッチングB C直列伝送線路(50Ω)+直列コンデンサによるマッチング 直列伝送線路で時計回りに回転させ、中心を通る等レジスタンス円上にマーカー 1を持ってきます。次に、直列コンデンサで等レジスタンス円上を移動させて中心 に持ってきます。
図2−5 マッチングC D直列伝送線路(50Ω)+直列インダクタによるマッチング 直列伝送線路で時計回りに回転させ、中心を通る等レジスタンス円上にマーカー 1を持ってきます。次に、直列インダクタで等レジスタンス円上を移動させて中心 に持ってきます。
図2−6 マッチングD この他にも、直列コンデンサ+並列コンデンサなど、幾つかの組み合せがあります。 次の項では、上記@〜Dのマッチング回路の各素子値の求め方を示します。 3.素子値の算出