高周波回路教室 分布定数回路

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 目次
 1.集中定数と分布定数

 2.マイクロストリップ・ライン

   基板上に分布定数回路を作成する場合、最も良く使われるのがマイクロストリップ・
  ラインです。マイクロストリップ・ラインは、図3−2に示すような断面構造を持って
  います。イメージとしては、高周波の伝送に使われる同軸ケーブルを切り開いて、中心
  導体を押しつぶしたもの → マイクロストリップ線路。面実装部品の実装に適した構
  造と作成のしやすさによって、広く使われるようになりました。


       マイクロストリップ・ライン

       図3−2 マイクロストリップ・ライン


   上面の導体が伝送線路で、下面の導体はGNDになっています。基板の比誘電率,厚
  さ,導体の厚さ,幅,等によって伝送線路の特性インピーダンスが決まります。比誘電
  率の高い基板を使用すれば回路を小型化することが出来ます。以下の基板材料が一般に
  良く使われます。(比誘電率は一般的な値を示してあります)

     ○ ガラスエポキシ基板 : 比誘電率 εr=4.8 (UHF帯〜S帯)
     ○ テフロン基板    : 比誘電率 εr=2.6
     ○ セラミック基板   : 比誘電率 εr=10.0
   
   マイクロストリップ・ラインの特性インピーダンスの計算式は、様々な高周波関連の
  書籍に載っています。時間をかければ関数電卓で計算できますが、非効率的なので計算
  プログラムを作成いたしました。[TOOL box]にあります。

 3.マイクロストリップの回路