![]() |
記事一覧 はじめに vol.1 vol.2 vol.3 vol.4 vol.5 vol.6 vol.7 vol.8 |
![]() |
![]() |
|
-- 技術者をまとめることは大変なのではないですか。 そうですね、、仰るように技術者=扱いにくいという印象があるのかも知れません。 色々なタイプの人たちが協力しながらひとつのものができるので、 そういった専門家の人たちをまとめることはとても難しいことだと思います。 わたしは、いかに技術の専門家から自分の持っていないものを教えてもらうか ということを心がけながら仕事をしてきました。 年齢に関係なく、自分よりも専門的な知識を持っている人は、私にとっては 先生だと思っています。この考え方は、仕事をしていく上で自然に身に付いて いきました。 そして、チームをまとめる上でもとても役立ちました。 -- マネージメントをする側に求められる資質は。 プロジェクトのメンバー全員と対等に話をすることはできませんので、 その中の数人のリーダーを“惹きつける力”が必要だと思っています。 -- 今後、日本が諸外国と差別化を図るにはどうすればよいと思いますか。 ひとつは、「技術的な進歩」ですけれども、それだけでは不十分だと思います。 車の両輪として、「少しでも性能を良くしよう」というマインドを持つこと、そして、 それを支える環境作りではないでしょうか。 例えばソフトウェアでは、バグを探す作業に圧倒的な時間を費やしているように 思います。 製品開発で言えば、短納期ということもひとつの原因ですけれども、 現在は試作品ができた段階が“ゴール”になってしまっています。 減点法か加点法かの話になってしまいますけれども、、 本来は試作品ができた段階が“スタート”であって、そこから少しでも性能を良く するという作業に一番時間をかけるべきではないでしょうか。 それは本来日本人が一番得意としていたことだと思いますし、ものづくりの “本質”も、実はその部分にあるではないかと思います。 米本さんが最近はまっている本 21世紀の国富論 【インタビューを終えて】 「今回のお話は、私にはあまり関係がないと思っていました」と仰る米本さん でしたが、30代の技術者がこれからの道を選択する上で大変参考になるのでは ないかという意見を多く頂きました。 マネージメントという経験が、現在の産学連携コーディネーターという仕事に 生かされているように感じました。 文・イラスト:市川古都美 |
|||
前へ | |||