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「技術者の声」の第5回目は川田章弘さんにお話を伺いました。 *-*- 1975年生まれ,アドバンテストで半導体試験装置用の3GHz BW アンダーサンプリング・ ユニットやRFオプションの設計,開発に従事.その後,日本テキサス・インスツルメンツに入社 し,フィールド・アプリケーション・エンジニアとして高速OPアンプなどのアナログ製品の技術 サポートを担当.-*-* -- ものづくりをはじめたきっかけは。 小学生の頃から喋るのが好きな子供だったんですけど、ある時父親から 「そんなに喋るのが好きだったらアマチュア無線でもやって、ずっと喋って いればいいじゃないか」と言われたんです。好奇心も旺盛だったので 「アマチュア無線ってなんだ?」ってすぐに興味を持ち始めました。 父親も技術者だったので、誘導されたというか・・。 中学生の頃に大学生のお兄さんと話をしていて、その時に電子回路で 分からないことを色々と教えてくれたので、とても勉強になりました。 はんだごてを握って工作をはじめたのは、小学校4年生の頃だったと思います。 中学を卒業した後は高専(高等専門学校)の電子工学科に入り、 卒業した後は大学の工学部生物機能工学科に進みました。 -- 大学ではなぜ生物機能工学を。 ひとつは、「電子工学の究極は電子1個なので、その電子をコントロール できたらいいんだ」と思ったのと、実は小学生の頃に医者になりたかった というのも理由のひとつだと思います。 両親も自分も体が弱かったので、漠然と「医者になりたいな」と思ってました。 でも、医者になりたいと思った矢先、中学生ぐらいになると「医者になるには 金がかかる。うちにはお金がないぞ」という現実的な問題に気がつきました(笑) 頭の問題以前に、家庭として無理だと思って医者の道は諦めました。 「では、技術者になろう」と思って高専に進んだんですけど、実は数学や物理が あまり得意じゃなかったんです。周りの人間にはあまり信じてもらえなかったけど、 むしろ化学系の方が好きだったので、「生物に進もうかな・・」と。 でも、実際に生物をやっていると、これを仕事にしてご飯を食べていくにはかなり 厳しいと感じました。 -- 大学ではどのような研究を。 お年寄りが聞きとりやすい音の研究です。若い人とお年寄りでは聞こえる音の 範囲が違うんです。高齢になると高音が聞きとりづらくなるので、若い人には 聞こえても、お年寄りには聞こえない音があるんです。 危険を知らせるような音の場合は、聞こえなかったら生死に関わりますよね。 そこで、報知器から発する音の周波数を変化させたりメロディにすれば、 お年寄りにもよく聞こえるのではないかなと考えました。 こういったことを研究しようと思ったきっかけは、病院の待合室で体温を 測っているお年寄りが体温計の音に気づいていないことからでした。 その時に、そもそも音の設計に問題があるんじゃないかなと考えたんです。 | |||
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