microwave(高周波)

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「技術者の声」の第4回目は細田隆之さんにお話を伺いました。

 *-*- 細田隆之 氏、1964年生まれ、各社にて電子回路の設計開発に従事、
  NTTアドバンステクノロジ株式会社 無線通信事業部を経て、1997年に独立開業。 -*-*


-- 経営者兼技術者として、大変なことはありますか。

 自分の技術に自分で値段をつけなければいけないところですね。

 「職人気質」っていう言葉がありますよね?職人と技術者は似ているところが
 あって、「お金を稼ぐために仕事をする」というよりは、「良い仕事をすること」
 の方にどうしても目がいってしまうようなところがあるんですよね。

-- 独立されたのは30代前半のとき(1997年)ですよね。

 自分の中では、36歳ぐらいには独立できたら良いなとは思ってはいたけど、
 個人的な理由で予定よりも3年ぐらい早くなりました。

-- どうして当初の予定が36歳だったのですか。

 技術的な面で自信がなかった訳ではなくて、独立するには人脈づくりが
 必要だと考えていたから、あと何年かは必要かなというような理由で。

-- 年齢よりも若く見られませんか。

 若く見られますね・・。30代前半の頃、同じ建物の別の会社の人に
 「学生さんがこんな時間にどうしたの?」って聞かれたときは驚きました。

 年齢よりも若く見られるのは嬉しいけれど、仕事をする上では不利ですよね。
 だって、仕事の打ち合わせに行っても「若造」って思われていそうで・・。

-- いつ頃から技術者になろうと思ったのですか。

 電子回路は、小学校1年生のころに「電子ブロック」を買ってもらって、
 部品や回路図に触れたのが出会い。電子ブロックで遊んでいるうちに
 「僕も作りたい」って思った。小学2年生になったころに、はんだごて
 と工具セットを買って、6石スーパーのラジオキット作りにチャレンジして、
 調整は大変だったけどわりとすぐに動いちゃったから「電気って簡単!」
 って思ってしまった。

 でも、小学校4年生のときに、財力も知識も技術も何もないのに、4チャンネル
 のサンプリングオシロを作り始めたら、まったく動かなかった・・。
 中学生になる頃になって、やっとステレオの波形が見えた(笑)

 将来は技術者になろうと思ったのは12歳のとき。ずっと書道をやっていたから、
 それまでは書道家になるか、技術者になるか迷っていた時期があるんですよ。
 でも、その頃にお世話になっていた書道の先生が亡くなってしまったんです。

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