microwave(高周波)

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「技術者の声」の第1回目は丸山博巳さんにお話を伺いました。

-- いつ頃から技術に興味を持たれたんですか。

 子供の頃、小学校から帰るとすぐに近くの自転車屋さんの前に行って、
 遅くなるまでずっと遊んでいた。なかでも車のステアリングの仕組みにとても
 興味があった。 「すごいな〜」「面白いな〜」って思いながらずっと見ていた。
 その頃から技術に興味があったのかも知れない。

-- 技術者として一番辛かったことは。

 納期が短い、技術的に難しいということは、あまり辛いことだとは思わない。
 「まぁ、どうにかなるだろう」と思っているから。
 好きなことなら3日連続の徹夜でも平気だよ。それは自信があります。

 技術者にとって一番辛いことは「自分のやりたいことができない」ことだと思う。
 その点、自分は恵まれていたのかも知れない。
 好きなことが出来る環境だったし、比較的上司にも恵まれていた。

-- 環境は大切ですね。

 朝早く会社に行って、仕事の前にまず自分の興味があることをする。
 好きなものづくりができる。 それができる環境だった。
 タケダ理研工業時代(アドバンテストの前身)、自分が20代だった頃に
 アメリカの「エレクトロニクス」という雑誌にとても刺激をうけた。
 日本とアメリカの技術の差はこんなにあるんだ、と驚いた。
 当時、読み解くだけの英語力はなかったけれども、動作原理をみて
 「こうやったら動くんじゃないか」という感じで作っていた。
 失敗しては、考え、修理して、また失敗して・・、試行錯誤の繰り返し。

-- 何度も失敗してイヤになったことはありませんか。

 ならない、ならない。失敗してやっと自分のものになるんだから。
 電子回路の場合は失敗をしても部品代でせいぜい数千円〜数万円。

 あっ、ものづくりなら誰にも負けない自信はあるよ(笑)。

-- 皆さん“自分が一番”だと思っているかも知れませんね。

 きっと、ものづくりが好きな人はみんな“自分が一番”だと思っているだろうね。

-- 良い上司に恵まれるかどうかも重要なんですね。

 良い上司に恵まれるチャンスはそうはないから、その時は自分の中に
 エネルギーを蓄えておいて、良い上司に恵まれたときに開花させましょう。

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