高周波回路教室 コントロール回路

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 目次
 1.PINダイオード
 2.スイッチ
 3.移相器 (1)移相とは?
       (2)反射によって位相を変える?
       (3)Loaded Line Type 移相器
       (4)Hybrid Coupled Type 移相器

 (5)2信号を合成して位相を変える

   まず最初に極座標上で「移相」を考えてみましょう。移相量0°の状態をフェーザA
  (=r∠0°)とすると、45°移相した状態はフェーザB(=r∠45°)として、
  図5−46のように表すことが出来ます。


                

             図5−46 極座標上で移相を考える


  さてここで、フェーザA,Bを極形式で書いてみましょう。

      A=r∠0° =rcos 0°+jrsin 0°
      B=r∠45°=rcos 45°+jrsin 45°
 
  直交する2成分の和によって表現されています。また直交する2成分の大きさは位相の
  関数になっています。つまり、直交する2成分の大きさを所望の位相にしたがってコン
  トロールし、合成器であわせてやれば、必要な位相を持つ信号が得られます。

   それでは具体的に、0°〜90°まで任意の位相に設定可能な移相器のブロック図を
  図5−47に示します。この他にも色々な回路構成が考えられます。


     

            図5−47 2信号合成 0〜90°移相器


  さて、90°以上の移相を行うにはどうしますか? 図4−48に示すフェーザC,D
  ,Eを極形式で書いてみてください。どんな2信号の合成になっていますか?


              

            図5−48 極形式ではどうなりますか?



  移相器はこれくらいで、次項からは「アッテネータ」です。


 4.アッテネータ (1)固定アッテネータ